これぞ看板犬。

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あざといワン公

日立駅はカフェなんてほとんどないんじゃないかと思っていたが、Googleで調べると結構多くて驚いた。

しかも★4.5以上の店が豊富。ただしコメント数は少ないので、辛口票が少ないのが理由の一つだろう。

さんざん海を見てきた1日だったが、シーバーズカフェで海を見れなかったことが多少心残りではあったので、海に近いカフェを発見し、そこへ向かうことにした。

店の名前は「L.I.B cafe」

 

店の前まで行って気が付いたのだが、「ドッグカフェ」というジャンルのカフェのようだ。

ドッグカフェは、日頃聴いている「オードリーのオールナイトニッポン」にて、春日さんが結婚したクミさんがドッグカフェ店員だった・・という情報しかなく、入るのは初めて。


店内はジャズがかかっており、奥はテラス席になっていた。

 

海が見たいという目的でここまできたので、奥の席に案内されるのかと思いきや、思いっきりキッチン前のテーブル席に案内された。

混んでるわけでもないのになぜだ!
大人げない不満を心の中でつぶやく。

カフェでの食事にお金は使わないつもりだったので、コーヒーのみを注文。

どうしても奥の様子が気になったので、注文時に「奥の方見学させてもらってもいいですか」と聞いた。見学って、なんだよ。

心よく許可いただき、奥の方に進んでみると・・・

そこには犬を子供のように抱えたファミリーが楽しく食事を楽しんでいた。

なるほど、ドッグカフェというのは「猫カフェ」みたく猫に触れ合える目的のカフェではなく、犬のためのカフェというわけか・・・

犬を連れた人は奥に通されるが、そうでない人は奥で食事は勧められないということか。(犬嫌いな人もいるしね)


なんてつったっていると、足元に温もりが。

看板犬だという大きめのワンちゃんが、自分にとてつもなく甘えてきてくれるのだ。


そんなんされたら、なでないわけにいかない。
思いっきりわしゃわしゃしてあげた。


そうこうしていたら、コーヒーが来ていたので、テーブルに戻る。


珈琲の良し悪しはぶっちゃけよくわからないので、特に何も考えず飲んでいると、ものすごく視線を感じる。

さっきのわんちゃんが、しっぽを振りながらじっと自分のことを見つめているのだ。。


最近でいちばんきゅんとしたかもしれない。。。


思わずわしゃわしゃしに行く→我に返る→コーヒーを飲みに帰る→見つめられる→思わずわしゃわしゃしに行くのループ。

店員さんによると、人間大好きとのことで、思いっきり撫でてあげてくださいと言われたものだからなでるなでる。


・・そんな楽しませてもらってるのに、コーヒー一杯400円で帰っていいものなのか。

自分は我ながら気にしいなところがあって、いわゆる小心者だ。

客なので何を注文しても自由なはずだが、わんちゃんわしゃわしゃ分の料金に、コーヒー一杯では見合わないようなあなんて思い、流れでフレンチトーストを注文。

これでもう気兼ねなくわしゃわしゃしていいだろう!

ということでわしゃわしゃし続けていたが、なかなかフレンチトーストが来ない。

ふと時計をみると時刻は16:10。
帰りのバスはここから5分の位置にあり、出発は16:30。

16:25には着きたいので、もう来ないと食い切れないぞ・・・

結局16:15にフレンチトーストが来た。
5分でたいらげ、猛ダッシュでバスターミナルに向かう。

胃袋でかき回されたホイップクリームには、帰りのバスの揺れも相まって、とんでもなく気分を悪くさせられた。


ペットを飼うと、夢中になって、事故って死んだりするんだろうな。。

そんなことを考えながら、高速バスに揺られていた。

暇になると途端に寂しくなるもんだ。

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暇すぎると景色見ちゃう

早朝五時に旅の最大目的だった「日立駅の日の出」を見終わってしまった。

次の目的は「おさかなセンター」という道の駅で、海鮮丼を食べることだったが、開店は9時からなので4時間ほど時間に空きがある。

徒歩で行ける距離なのだが、グーグルで調べたところ60分くらいで着くらしい。
開店する前の道の駅なんて何もないだろうし、道端で寝れるほど自分は寝つきがよくないので、出発したら絶対に時間を持て余して後悔する。

そんな時は目的地と現在地の間に何かしらの観光名所がないかを調べる。

おお、あるじゃないか「日立灯台」なんてものが。

灯台こそ行くだけで、他に何があるわけでもないが、なんか好きなんだよなあ。
(たぶん写真映えするからってだけだと思うが)


かといって灯台に行っても時間が余る。

結局暇だ。

暇になると途端に一人旅は寂しくなる。
やることがあるとSNSなんて気にもしなくなるのだが、暇だと途端に「自分は今ちょっと面白い場所にいるんやで!」と誰かに伝えたくなって、instagramのストーリーなるものなんて投稿したくなる。

ただこういう世情もあるので、自慢みたいな投稿はできない。
でもなんか投稿しなきゃ寂しい。

結局日立駅の写真ではなく、どこかもわからないような海岸線まで降りていって、テトラポッドに登って、海の動画をただただじっと撮るという、今思えばめっちゃ恥ずかしいことをしていた。


今ふと思ったのだが、SNSに投稿することで、
「投稿内容を考える時間」と「投稿の反応をちらちら気にする時間」で時間をつぶせるのか。

自分はプライド高いくせに、人の反応はすごく気にするタイプなので、すごく投稿したあとは反応がどうなっているか確認してしまう。


その後灯台に移動し、灯台の下に公園があったのでそこで軽く仮眠をとり(寝れなかったけど)、また歩いておさかなセンターに移動。

海鮮丼を食べたあとは海が見えるスーパー銭湯に移動。
サウナもある銭湯で、誰の目も気にせずずっとグダグダできた。

その後日立駅に戻り、「シーバーズカフェ」という、日立駅の中にある海が一望できるカフェに行こうとした。

しかし時刻は14時を過ぎていたので、景色を求めたカップルさんたちが大量に集っていた。

一人旅を楽しんでいると、集団に遭遇すると、なんだかうんざりしてしまう。

よく考えたら、「朝見た景色-朝日+食事」なだけで、そんなに行かなくてもいいか・・という思考になり、他のカフェを探すことにした。(明日へ続く)

一人旅と快適さについて。

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早朝4時の日立駅

一人旅のいいところは「快適さを節約できるところ」だと思っている。

複数人で旅行に行く際は、ある程度の快適さは担保されていないと、必ず一人は不満に思うメンバーが出てくる。それに気を使って宿や交通手段を考えると、「なんならいっそもう少しグレード高い宿のほうが・・・」といった欲が出てしまい、旅費がかさんでしまう。

いやむしろ複数人ならどんどん快適さに課金したほうがいいとも思っている。
いい宿・快適な交通手段が揃っているからこそ、気兼ねなく旅を楽しめるわけだ。

でも「ひとり」なら。

誰にも気を使わなくていい状況下ならば、宿と交通費はなるべく節約し、他人を連れては絶対参加しないような体験や、珍味を食べるためにお金を使うというのが自分の旅の流儀である。


勢いでバスを取ったら、まずはざっくりとしたスケジュールを考える。
スケジュールというよりは「To doリスト」というべきか。

今回は

早朝:日立駅で日の出を見る

朝ごはん:おさかなセンターで海鮮丼を食べる
昼以降:日立駅の絶景カフェで暇をつぶす

と3つの目的を立てた。


ここで3つ以上入れ込むのはやめておくことにしている。
一人旅の醍醐味は「偶然性」
偶然発見したレジャーを組み込めるように、時間は3時間くらいは余裕を持たせる

ことにしている。

となると次は宿、というか寝床の確保。

一人旅だと、宿では基本何もイベントが起こらない。
せいぜい部屋で地元の特産品を食べて酒を飲んで、少し寂しくなって寝るだけなので、
それならば安くかつ、一人でも時間を有意義に過ごせる「ネカフェ」に泊まったほうがいろいろとおトクなのだ。

最近は「快活クラブ」という、安くてサービスの良いネットカフェが全国展開し始めているので、よく利用させていただいている。

快活クラブは、高速バスとの相性がいい。

ラブホテルのように、幹線道路沿いの店が多いので、高速バスの停留所近くに結構営業していたりする。


ということで21時頃、快活クラブ日立店にチェックインし、漫画を少々読んでから4時間ほど睡眠をとった。(東京リベンジャーズを読んでいました)


4時起床。身体はもちろん痛いが、日立エリアには海が一望できるスーパー銭湯があることをリサーチ済みなので、風呂で疲れを癒せば問題なしと判断。

早朝なのでもちろん交通手段はない。

快活クラブから50分ほど歩いて、目的の日立駅に到着した。

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まさに「水平」線。

バズる風景写真はパステルカラー色というか、水彩画のような色合いに調整していて、それはそれで好きなのだが、やっぱり景色は自分の目で見ないと、「自分のもの」にはならない。

4時でも結構人がいることに驚いた。
自分と同じように、衝動的にここにきてしまった人もいるのだろうか。

太陽がまぶしすぎて全員目がしょぼしょぼになっているのが、なんだかおもしろかった。(明日へ続く)




 

 

日立へ「日立」を見に行く。

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日立へ「日立」を見に行く

 

2021年5月2日。
今日の東京は快晴だったり、嵐だったり、
昼は暖かかったのに夜は風が吹いて肌寒かったり。

「ステイホーム」で一応おとなしくしているはずの人間をあざ笑うように、季節はなんだかバタバタしていた。

そんな日は
「この後雨降るかもしれないから洗濯モノ干すのはやめておこうかな」とか「買い物いったついでに雨降られるのは嫌だな」
なんてうじうじ考えて、結局何もしないタイプの人間なので
まさしく今日は「なんにもしなかった」

コロナがどーとか、ステイホームがどうとかそういうのは関係なく、うまれてこのかた「何もできない日は何もできない」タイプなのだと思う。

外因のせいにして「できなかった」と言い訳するのは、かえって自分を苦しめることになると実体験から知っているので、最近は「できない日はできないんだ」と割り切って考えるようにしている。

というか「誰にも迷惑かけていない限り、頑張らない日もあっていい」と思っている。


「誰にも迷惑をかけない」、その状況が一番好きな時間かもしれない。


対人関係は結構得意なほうで、苦手な人もそんなにいないし、自分のことを苦手だと思っているひともそんなにいないと思っている。

なるべく「迷惑をかけない」ように生きているので、人の気持ちをよく考えて行動するようにしているし、自分の本心はあまり語らないようにしていると思う。

そういう風に生きてきたから、ちょっと息苦しくなる瞬間もあって、
そんなときは「誰にも迷惑をかけない」ように、一人で旅をすることに
はまってしまった。


4/30の金曜日。
世間はゴールデンウィークに突入していたが、弱小広告代理店には平日を休日にしてくれるなんて制度はない。
普通に働いていた時にふいにTwitterで見つけた「茨城県日立駅の朝焼け」の写真に目を奪われた。

自分は「ここに行ってみたい」と一度思った場所は絶対に行くことにしているし、絶対に忘れない。なので人生で南極大陸に行くまで死ねないし、最近はイエローストーン国立公園にも行くことを決めた。

こんな事態なので長期旅行は考えていなかったが、観光地じゃない場所で、しかも早朝なら誰にも迷惑かけないんじゃない?という思考になり、気が付けば19:10東京駅発日立行のバスを予約していた。

19:00という時間は、営業職にとっては電話が来る日はめちゃくちゃくるし、こない日は全然来ない日で、なんだかそわそわしてしまう時間帯。

そわそわしていたらギリギリに家を出ることになったし、東京駅のポイントからポイントの距離が無駄に長いことを忘れていたことで、ギリギリで乗車することになってしまった。

乗車してから電話が入った。
小心者の自分は「旅行だから出ません」という風に割り切れないし、そもそも旅行が自粛すべきとなっている世情で出ないほうが違和感がある。

そういうことでバスの後部座席のトイレに入って、ゴリゴリに揺れながら便座に座って電話をしていた。

とてもみじめな姿だったと思うが、
観たい景色を見に行っているという背徳感も混じった期待感によって、全て許すことができた。(明日へ続く)